高齢出産リスクの年齢は何歳から?ダウン症や自閉症の可能性は?
でも高齢出産で産むのって大変って聞くけど、どうなんだろうか。
あとは、流産しやすくなったり、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病になる確率も上がるポヨ。
高齢出産は初産年齢が35歳以上と定義されていますが、なにも35歳になった途端にあらゆるリスクが跳ね上がるわけではなく、その年齢に達するまでにじわじわとリスクが上がっていき、異常が出る割合が高くなるラインが35歳あたりということになります。
では、実際にどんな異常が何歳ぐらいでどのくらいの確率になるのかを見ていきたいと思います。
1.帝王切開について
通常、なにも問題のない場合は出産方法は経腟分娩となります。
母体に異常がある場合や、赤ちゃんに異常があって負担がかけられない場合、胎盤の位置や臍帯が赤ちゃんの首に巻き付いているなど、なにかしらの問題がある場合に帝王切開となる場合がほとんどです。
初産で単胎(双子などの多胎ではなく、赤ちゃんがお腹の中に1人の場合)の場合に帝王切開となる人の割合は、ある病院での調査では20代で17.8%、30代で27.3%、40~44歳で38.3%、45歳以上では76%とのことです。
2.染色体異常児について
ダウン症の他、染色体に異常を持つ赤ちゃんを出産する確率も年齢が上がれば上がるほど、確率は上がっていきます。
ダウン症の赤ちゃんを出生する確率は20歳では約1,700人に1人ですが、30歳では約1,000人に1人、35歳では約400人に1人、40歳では約1000人に1人、45歳では30人に1人と頻度が上がっていきます。
染色体異常の中で1番多いのがダウン症児ですが、それ以外の染色体異常も含めると、確率はさらに上がることになります。
3.自閉症児について
スウェーデンでの研究データですが、20代の母親から生まれた子供よりも、40歳代の母親から生まれた子供の場合に、自閉症である確率が15%増加し、20代の母親から生まれた子供よりも、10歳代で生まれた子供場合、自閉症である確率が18%増加しているというデータがあります。
また、20代の父親から生まれた子供よりも、50歳以上の父親から生まれた子供の場合、自閉症である確率が66%増加し、同じく父親が40歳代の場合は20歳代に比べて自閉症の子供が生まれる確率は28%増加しているとのデータもあります。
アメリカでの研究データでも、父親の年齢が上がるほど、自閉症の子どもが生まれる確率が上がるというデータがあり、自閉症の原因の1つに両親の年齢、特に父親の年齢が関係していることがわかります。
4.その他の高齢妊娠・高齢出産のリスク
高齢妊娠・高齢出産では上記のようなリスクがある他、妊娠中全期において様々なリスクが浮上します。
まず、妊娠初期においては流産の確率が高くなります。
妊娠前から子宮筋腫などの疾患を抱えている人も多くなるため、赤ちゃんが育ちづらい環境になっている場合や、染色体異常の割合が多くなるため成長が途中で止まり流産してしまう可能性が高くなります。
妊娠中期・後期では妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病の頻度が上昇します。
これらの疾患は、重症になればお母さんも赤ちゃんも命の危険を伴う上に、無事に出産した後も症状が残る可能性があるため、産後の育児が辛くなります。
5.まとめ
高齢妊娠・出産はできれば避けたいことではありますが、気づいたらその年齢に当てはまっていたという場合や、そもそもこんなリスクがあることを知らないまま来てしまったという方もいらっしゃると思います。
自分の子どもを無事に健康な状態で授かりたいと思うのは皆さんそうだと思いますが、実際のリスクを知るのと知らないのとではもしリスクに該当した時の気持ちの持ち方が違うと思います。
厳しい現実ですが、知っておいて下さい。
まだ年齢的に該当しない方は、上記のようなリスクをよく知ったうえで自分や家族のライフプランを見直すきっかけにしてみて下さい。