妊娠中の貧血に要注意!妊婦の貧血初期症状と対策まとめ※鉄剤は副作用がある
それって、貧血かなぁ?病院行ったほうがいいかな?!
鉄分が不足して起こる貧血だったら、鉄分を吸収しやすくなる栄養のある食物と一緒に食べたり、バランスの良い食事したり、気を付けられることはあるけど、症状が酷くなる前に病院に行ってみたほうがいいポヨ!
貧血みたいな症状があるみたいだから、まずはタロさんに病院に連れてってもらって、主治医の先生に診てもらうといいポヨ!
色白で虚弱な人がかかる病気…朝の朝礼で倒れる病気…などのイメージを持たれる人が多いのではないかと思います。
では、実際にはどのような病気なのでしょうか。
今回は貧血の症状や原因、自分でできる対処方法をご紹介します。
実は妊娠と関わりが深い貧血について、ぜひ学んでいってくださいね。
1.貧血とは?
そもそも貧血とは、血液が薄くなっている状態のことを言います。
貧血には鉄欠乏性貧血や溶血性貧血、悪性貧血などの種類があります。
このうち最もよく見られるのが、鉄欠乏性貧血です。妊娠中に頻繁に起きる貧血も、この鉄欠乏性貧血です。
鉄欠乏性貧血とは、その名の通り鉄分が不足することで起こる貧血です。
血液中には、赤血球や白血球、血漿など様々な成分が含まれています。
赤血球の中には、ヘモグロビンという細胞があります。
ヘモグロビンは、体中に酸素を運ぶ役割があります。ヘモグロビンを合成するためには鉄分が必要です。
そのため鉄分が不足してしまうと、ヘモグロビンの量も減ってしまいます。
その結果体に酸素が十分行きわたらなくなり、めまいやふらつきなどの貧血症状が出てしまうのです。
2.妊婦さんが貧血になりやすい理由
妊婦さんが貧血になりやすい理由は、大きく2つあります。
ひとつめの理由は、赤ちゃんに栄養を送っているからです。
赤ちゃんを大きく成長させるためには、鉄分が欠かせません。
ママの鉄分はどんどん赤ちゃんに流れていきます。
結果、ママに必要な鉄分が不足してしまい、鉄欠乏性貧血になってしまいます。
ふたつめの理由は、血液自体の量が増えるためです。
妊娠中の子宮はどんどん大きくなります。
大きくなった子宮を維持するためには、大量の血液が必要です。
そのため妊娠初期から少しずつ血液の量は多くなっていきます。
妊娠30週前後には、なんと妊娠前の1.5倍の血液量になっているのです。
出産には出血を伴いますが、中には1L以上出血する人もいます。
しかし妊娠中に血液の量が増えているので、多少出血の量が多くても心配のない場合も多いです。
赤血球や白血球の量ももちろん増加するのですが、血液中の多くを占めている血漿(血液の水分)の増加スピードには追い付きません。
そのため血液が薄くなりやすく、自覚症状がなくても採血の結果「貧血」と診断される場合があります。
妊娠中は、ヘモグロビン濃度11g/dl未満、ヘマトクリット値(血液中の赤血球の割合)33%未満で貧血と診断されます。
3.貧血の初期症状
貧血の初期症状としては、体のだるさ、ふらつき、めまい、頭痛、寒気などが見られます。
症状が進むにつれて息切れが見られ、時には倒れてしまうこともあります。
肌の色も赤みがなくなり、青白くなったり、黄色っぽくなったりします。
また、口の中の粘膜や、下まぶたの粘膜が白っぽくなります。
それに加え、爪にも症状が現れる場合があります。
爪がスプーンのように反り返り、割れやすくなります。
なんとなく体の調子が悪い、疲れやすい、などといった症状が続くときは、早めに主治医に相談するようにしましょう。
4.簡単にできる貧血対策
鉄欠乏性貧血の予防には、なによりもバランスの良い食生活が大切です。
特に妊娠中はつわりや嗜好の変化があるので、食生活も乱れやすい時期です。
できるだけ規則正しく、3食しっかり食べるようにしましょう。
もちろん鉄分の摂取が大切なのですが、実は鉄分は体内で吸収されにくい栄養素なのです。
鉄分の吸収をアップさせる効果のある食べ物と一緒に摂るようにしましょう。
鉄分が多く含まれる食べ物は、レバーやあさり、大豆や小松菜、カツオのなまりぶしなどがあります。
ただしレバーにはビタミンA(摂りすぎると赤ちゃんの成長に影響が出る)が多く含まれているので、食べ過ぎないよう注意してください。
鉄分と一緒に摂ると効果的なのは、たんぱく質やビタミンCです。
どちらも鉄分の吸収をアップさせる効果があります。
タンパク質は肉や魚、卵や乳製品などに多く含まれています。
ビタミンCは、緑黄色野菜や海藻、いちごなどのフルーツに多く含まれています。
どちらの栄養素も日常的に摂取する食べ物に多く含まれています。
5.鉄剤を飲む場合も
貧血が食事だけでは改善できない場合は、鉄剤が処方されます。
人によっては、吐き気や便秘、下痢などの副作用が見られる場合があります。
副作用が辛い場合は、早めに主治医に相談しましょう。
点滴に変更してもらえる場合もあります。
ちなみに筆者も妊娠中に貧血になり、鉄剤を内服しましたが副作用でギブアップ…。
点滴に変更してもらいました。
また便が黒くなることが多いですが、心配はいりません。
6.貧血に注意しよう!
いかがでしたか?このように妊娠中は貧血になりやすいものです。
たくさん鉄分を摂取できるよう、バランスの良い食事をするように心がけましょう。
貧血予防に、鉄分が添加されている葉酸サプリを利用するのもおすすめですよ。
ふらつきやだるさが続くときは、次回の健診日まで待たず、早めに産院を受診するようにしてくださいね。