妊娠中期に破水?前期破水は感染リスクの危険あり!原因と対処方法
特に初産婦さんだと未知の体験ばかりで、胎動や赤ちゃんのしゃっくりを感じるだけで感動することでしょう。
そして、破水や陣痛ってどんな感じだろうと不安に思われていると思います。
今回は、もしかしたら陣痛がくる前に起こってしまうかもしれない破水について、お話ししたいと思います。
1.破水って、いつするもの?
まず、破水は赤ちゃんの入っている袋(羊膜)が破れて羊水が体外へ出てくることですが、本来は陣痛が始まって出産直前の頃に破水します。
ところが、陣痛も始まっていないのに破水してしまうことがあり、これを前期破水と言います。
前期破水の多くが妊娠37週以降に起こるとされていますが、約25%は妊娠37週未満で起こっています。
2.なぜ前期破水が起こるの?
原因としては、膣炎などの感染症が羊膜にも感染していき破水する場合や、多胎妊娠(双子や三つ子など)のように羊膜への負荷が通常より大きい場合などがあります。
赤ちゃんの染色体や遺伝子を調べる羊水検査による破水もあります。
3.前期破水したらどうなるの?
妊娠37週以降の前期破水の場合、約80%は24時間以内に陣痛が来て出産となります。
陣痛が来ない場合は、誘発分娩を行いますが、破水後は感染を起こしやすい状態なのでお母さんや赤ちゃんに感染が認められた場合は帝王切開になることもあります。
また、羊水が少なくなることで赤ちゃんがへその緒を圧迫しやすい状態になるため、赤ちゃんの状態が悪くなり、帝王切開になることもあります。
妊娠37週未満の前期破水の場合、管理が非常に難しくなります。
赤ちゃんがまだ未熟なため、できる限り子宮内で育てたいところですが、感染やへその緒の圧迫・脱出によって、命の危険を伴うことがあるため、それらの兆候が現れた場合は赤ちゃんが未熟でも出産することになります。
また、羊水が少なくなることで赤ちゃんの肺の形成が妨げられるほか、関節の拘縮が問題となってきます。
基本的には入院して、子宮収縮がある場合はそれを抑える点滴を24時間しつつ、安静生活を送ってできるだけ37週に近い週数までいけるように治療を受けることになります。
4.破水したかも!?と思ったら
まず週数に関わらず、破水したような感じがあったら、かかりつけの産婦人科に連絡しましょう。
来院するように言われると思いますので、できるだけ歩かない方法で病院に行きましょう。
羊膜が破れた箇所や範囲、赤ちゃんの向きによってはへその緒が外に出てしまい(臍帯脱出と言います)、赤ちゃんが首を絞められたのと同じ状態になり非常に危険です。
また、動くことで羊水がどんどん外に出てしまい、赤ちゃんの重みでへその緒が圧迫され(臍帯圧迫と言います)、赤ちゃんにダメージを与えることもあります。
タクシーなど自分以外が運転する車で病院へ行きましょう。
間違っても自分で車の運転して病院へ行くのはやめましょう。
陣痛が急に来たり、大量に出血したりした場合に対処できません。
そして、絶対にお風呂やシャワーに入ってはいけません。
感染する機会を増やしてしまいます。
タクシーや車に乗る際には、ペットシーツなどの吸水シーツやバスタオルを座席にひいて乗車しましょう。
事前に準備しておくと、なにかあった時に心強いです。
5.まとめ
前期破水する可能性はどの妊婦さんにもあります。
前期破水しても焦らない様に、家から近いタクシー会社をさがして電話番号を登録しておいたり、吸水シーツなどの準備、家族と情報を共有するなどしておきましょう。
尿漏れと迷われることもあるかもしれませんが、その場合もかかりつけの産婦人科に電話しましょう。
尿漏れか破水かは、病院で診察しないと確定的なことはわかりません。
自己判断で破水を尿漏れを思って、そのまま放置するようなことがあれば非常に危険です。
尿漏れという結果でも怒られることはありませんので自己判断だけはやめておきましょう。