妊娠中にウナギがNG食材の理由!ビタミンA過剰摂取で水頭症や口唇口蓋裂などの先天性奇形のリスクが上がる
赤ちゃんのためにもたくさん栄養が摂れそうだし、たまには食べに行きましょ♪
たまに食べるくらいなら問題ないけれど、ウナギは妊婦さんには注意が必要な「ビタミンA」がたくさん含まれてるポヨ!
栄養満点で赤ちゃんにもよさそうだけど、食べ過ぎはダメものもあるのね
ビタミンAが不足すると赤ちゃんの発育に影響が出るし、過剰摂取になってしまったら奇形のリスクや妊娠初期には流産の危険も高まるポヨ。
鰻の他には鳥や豚などの動物のレバーにたくさん含まれているから、気を付けるポヨ!
目次
1.妊娠中のビタミンA摂取の注意
土用の丑でおなじみのウナギ、おいしいですよね。
脂がのっていて、香りも香ばしくって…ご飯との相性も抜群です!
大好物という人も多いのではないでしょうか?
そんなおいしいウナギですが、実は妊娠中には注意が必要なんです!
それは、ウナギにはビタミンAという栄養素がたくさん含まれているからです。
では、なぜビタミンAには注意が必要なのでしょう。
今回は妊娠中に注意が必要な栄養素、ビタミンAについて解説します。
2.ビタミンAの役割
そもそもビタミンAとは、別名レチノールと呼ばれるビタミンで、人間が生きるために必要な13種類の必須ビタミンのひとつです。
ビタミンAには、皮膚や口の中、のどなどの粘膜を正常に保つ働きがあります。
それ以外にも免疫機能の維持や、暗い場所での視力の維持する働きもあります。
もちろん妊娠中にも大切な栄養素のひとつで、お腹の赤ちゃんの細胞分裂にも関わっています。
ビタミンAが不足すると夜盲症という病気になります。
夜盲症にかかると暗い場所で視力が落ちる、目が乾燥するなどの症状が現れます。
さらにビタミンAの不足が進行すると、皮膚や粘膜が乾燥したり、視力が低下する場合があります。
また、妊婦さんのビタミンAが不足すると、赤ちゃんの骨や神経の発育が悪くなる可能性があると言われています。
3.ビタミンAは脂溶性ビタミン!
ビタミンは大きく2つの性質に分けることができます。
水に溶ける「水溶性ビタミン」と、油に溶ける「脂溶性ビタミン」です。
ビタミンAは脂溶性ビタミンです。
脂溶性ビタミンは油に溶ける性質があります。
そのため油と一緒に摂取すると、吸収率がアップします。
一方、葉酸やビタミンB6などは水溶性ビタミンです。水に溶けだす性質があります。
そのため尿として排泄されてしまう量も多いのです。
それに比べ脂溶性ビタミンであるビタミンAは、水には溶けません。
つまり尿と一緒に排泄されることはないのです。
一見するとメリットのように感じますが、実はこの性質が問題になる場合があります。
それは、ビタミンAを摂りすぎてしまった時です。
ビタミンAを摂りすぎると、尿に出ないので体にどんどん蓄積されてしまいます。
その結果、ビタミンA過剰症になる場合があります。
4.ビタミンA過剰症とは?
ビタミンA過剰症とは、その名の通りビタミンAの大量摂取が原因で起こる病気です。
ビタミンAの摂取量の上限は、2700μgです。
1日オーバーした程度では症状は出ませんが、毎日摂取しすぎているとビタミンA過剰症になってしまう可能性があります。
症状はさまざまで、後頭部の頭痛や手足の痛み、吐き気や嘔吐、食欲不振、全身のだるさなどが見られます。
ビタミンAは肝臓にも蓄積されるので、肝臓が大きくなる肝臓肥大や脂肪肝などの症状がみられることもあります。
妊婦さんの場合は、お腹の赤ちゃんに障害が発生する可能性があります。
妊娠中にビタミンA過剰症になると、水頭症や口唇口蓋裂などの先天性奇形のリスクが高まると言われています。
また、妊娠初期の場合は流産する可能性もあります。
そのため、妊娠中のビタミンA摂取には注意が必要なのです。
5.ビタミンAが多く含まれている食べ物
ではビタミンAを摂りすぎないためには、どうすればいいのでしょうか?
答えは簡単!ビタミンAを多く含む食べ物を避ければいいのです。
ビタミンAを多く含む食べ物は、鳥や豚などの動物のレバーやウナギの肝、ウナギの蒲焼や穴子、筋子などです。
中でも鳥や豚のレバーには、100gあたりなんと13000~14000μgも含まれています。
レバーは鉄分も多く含まれているので、体にいい食材だと思いがちです。
確かに鉄分は豊富で栄養満点な食材なのですが、毎日食べるとビタミンA過剰症になってしまいます。
焼き鳥のレバーを週に1本食べる程度なら問題ありません。
たくさん食べ過ぎないように注意してくださいね。
夏の風物詩のウナギですが、特に多くビタミンAが含まれているのはウナギの肝です。
100gあたり4400μg含まれています。
また、ウナギの蒲焼に含まれるビタミンAは1500μgです。
妊娠中に頻繁に食べるのはよくありませんが、土用の丑や夏バテの時などに食べる程度であれば問題ないでしょう。
また、日常的に摂取する機会の多い、マーガリンやデニッシュパン、卵の黄身などにも意外と多いビタミンAが含まれています。
特にマーガリンには、100gあたり1800μgのビタミンAが含まれています。
なんと、ウナギの蒲焼よりも多い量なのです。
朝食のトーストのおともに欠かせないアイテムですが、妊娠中はジャムなどで代用しましょう。
卵の黄身やデニッシュパンの場合は、100gあたり約450μgです。
卵を1日1個食べる程度であれば、全く問題ありません。
デニッシュパンは口あたりもよく、甘くて食べやすいですよね。
ついついたくさん食べてしまいがちですが、食べ過ぎないように注意しましょう。
6.妊娠中はしばらくガマン!
いかがだったでしょうか?
妊娠中のビタミンA過剰症は、赤ちゃんの先天性障害や流産の可能性を高めてしまいます。
できるだけ食べ過ぎないよう、食生活に注意するようにしましょう。
レバーやうなぎが好物の人にはとてもつらいと思います。
赤ちゃんの健康のために、ママは少しだけガマンしてあげてくださいね。応援しています!